本が好きな子を育てる

  • 2020.05.06 Wednesday
  • 18:38

子どもの読書離れは年々深刻になっている。僕自身の小学校時代の読書量は平均程度だったが、その頃は多くの子が本は大好きだった。僕がよく読んでいたものは物語が中心だったが、伝記や推理小説、昆虫記など友達同士の流行りなどもありつつ、幅広く毎日のように読んでいたのを覚えている。ゲームを持っていなく、テレビの時間も30分〜1時間と決められた家庭がほとんどの時代だったので、本は楽しみの一つだったのだ。


しかし、初めて教師になった時、自分たちが小学校の頃読んでいた本と比較して、明らかに子どもたちの手に取る本のレベルが幼く、そして読みが持続しない(すぐに飽きてしまう)現象に驚いた。図書の時間に読みたい本が見つからず、図書室内を長時間ウロウロしている子ども達が溢れていたことも大変驚きだった。


それは、子どもたちを取り巻く社会の変化を考えればうなずける。ゲーム世代の子どもたちにとって、ゲームという楽しみが何もしなくても簡単に提供され、受け身のまま強い刺激(快楽)を与えられることに慣れてしまっている子どもたちだ。また、子ども向けの番組が増え、テレビを見る時間が圧倒的に増えた世代の子どもたちだ。何の努力をせずとも、座って観ているだけで勝手に楽しみが提供されることが当たり前として育っている子が多い。そのような子にとっては、わざわざ活字を読み頭の中で変換して想像するという行いそのものが、とても面倒な作業に感じられるのだろう。

そしてその世代が、今は親になっている。


しかし、保育園の子どもたちを見ていると、子どもは本来、本が大好きだということがわかる。幼い頃から本に興味を示さない子を、僕は見たことがない。保育士たちは毎日たくさんの子から読み聞かせをせがまれ、本当に大変なのだ(笑)


0〜2歳くらいまでの頃の特徴は、本に興味を示して読んで欲しそうに持っては来るが、読んであげると、そのまま本の内容に興味を示す時もあれば、ほとんど聴くこともせず、直ぐに何処かへ行ってしまうこともある。後者については多くの子によく見られることなので、『うちの子は本に興味がないのではないか』なんて焦ることはない。気にしないで大丈夫だ。子どもによって差はあるが、言葉の理解や想像する力が発達するに連れ、じっくりと読み聞かせに集中できることが増えてくる。大切なのは、本に興味がいっぱいの幼い頃に、十分に本の楽しみを脳に焼きつけておくこと。そして本に対する楽しみや喜びが失われないよう、働きかけを続けていくことだ。


何もしなくても子どもが本好きに育つケースもあるかもしれないが、本が好きな子どもに育てたければ、その努力をまず親がしているケースがほとんどだ。学級担任をしていると、教師も顔負けなくらい、驚くほど本が好きな子がクラスに1人はいる。そこまでいかなくても、読書を十分に楽しめているレベルの子が片手の指の数くらいはいて、僕もこのレベルなら親の働きかけ次第で多くの子どもが達成できると感じている。


まず、読書を十分に楽しめている子の家庭の姿勢を見てみると、やはり親が丁寧に読書環境を整えていることが多い。定期的に図書館に連れて行ったり、読み聞かせをしていたり、常に本が身近に読める環境を作っている。僕の場合、子どもに対して具体的に行ったことは

/渊餞曚2週間に1度は連れていき、2週間分の読みたい本を子どもに選ばせる。

∨萋寝る前に、必ず絵本または紙芝居を読み聞かせする。

この2つは小学校に入学するまでは夫婦で力を合わせてやった。大変だったが、子どもが読書に時間を費やすようになり、本から勝手に学んでいくようになれば、子どもが本を読まずにテレビやマンガ、ゲームにばかり走ることへの日々のストレスや不満と比べたら、遥かに楽なことだと思う。小学校に入り、「子どもが本を読まない」と悩む親がとても多いことを踏まえ、親として今できることはやるべきだと思う。


そして自分が心がけていた大切なこととして、

‘表颪魘要しない。子どもが読みたくなるように働きかける。

読み聞かせをした後、ちょっとだけ話の内容について話題にし、子どもから出た言葉に強い共感を示す。(高いレベルを期待してはいけない。強要になり、読書嫌いになる)

『本を読むと頭が良くなるよ・立派な大人になれるよ』など、日々の中で読書することの価値づけをしっかりとやる。(読書している時や、読み聞かせをしっかり聞いている姿勢を褒めたり、読んだ本について発した言葉をすかさず拾って褒めたり共感したり…)そして、子ども自身が読書を重ねたことによって、自分が成長したことを実感できるように具体的に褒めてあげると、読書への価値観がしっかりと身についてくるはずだ。例、「本をよく読んでいるから、最近難しい言葉がたくさんわかるようになったね!」「物知りになったね!」「人の気持ちがよくわかるね!」「すごいね!勉強がよくできるようになるんじゃないかな!!」などなど。


大変かもしれないが、僕の経験上、これらを継続してやれば子どもは必ず本が好きになるはずだ。あとはテレビやゲームという受け身で強い刺激から、なるべく子どもを遠ざけ、それに感覚が慣れないようにする努力も必要なのだろう。


以上が、僕が教師時代に学んだ読書好きな子の家庭の共通点と、僕自身の経験による、『本が好きな子どもを育てる』ための考察である。

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